ドメインは、取得した後に、管理している会社を別サービスへ変更することもできます。
この手続きを「ドメイン移管」と呼びます。
ただ、ドメイン移管ではAuthCode(オースコード)や移管ロックなど、普段あまり聞かない言葉も出てきます。
そこで、今回は、ドメイン移管の仕組みや手順、費用、移管できないケース、注意点について分かりやすく解説します。
ドメイン移管とは?
ドメイン移管とは、現在利用しているドメインの管理会社を別の会社へ変更する手続きで、「ドメイントランスファー」と呼ばれることもあります。
例えば、以下のようなことができます。
↓
XServerドメインへ移管
↓
今後はXServerドメインで更新・管理
ドメイン移管では、ドメインそのものを新しく取得し直すわけではありません。
あくまで、現在使用している「example.com」というドメイン名をそのまま維持した状態で、管理するサービスだけを変更します。
ドメイン移管で変更されるもの
ドメイン移管を行うと、主に以下のような管理先が変わります。
- ドメインの更新手続き
- 契約期間の管理
- 登録者情報の管理
- 自動更新の設定
- 移管ロックなどの設定
移管後は、新しいドメイン管理サービスの管理画面上でこれらを操作することになります。
ドメイン移管とサーバー移転は違う
ドメイン移管と間違えやすいのが、レンタルサーバーの移転です。
この2つの作業は、別の手続きになります。
- ドメイン移管:ドメインを管理する会社を変更する
- サーバー移転:Webサイトやメールのデータを置くサーバーを変更する
例えば、お名前.comでドメインを管理しながら、エックスサーバーでWebサイトを運営することもできます。
また、ドメインはお名前.comのまま、レンタルサーバーだけ別会社へ変更することもできます。
ドメイン移管するだけならサイトURLは変わらない
ドメイン移管では、ドメイン名を変更するわけではないため、ドメイン移管だけでWebサイトのURLが変わることはありません。
現在のネームサーバーやDNS設定をそのまま利用できる状態で移管できれば、Webサイトも同じURLで引き続き利用できます。
ただし、移管先でネームサーバーやDNS設定を変更する場合には別途確認が必要です。
ネームサーバーについては、以下の記事も参考にしてください。
→ ネームサーバーとは?DNSとの違いや変更方法をチェックする
ドメインを移管する主な理由
現在の管理会社で問題なく利用できていれば、必ずドメインを移管する必要はありません。
それでも、以下のような理由で移管することがあります。
- 更新料金を安くしたい
- 複数のドメインを1つのサービスへまとめたい
- レンタルサーバーとドメインを同じ会社で管理したい
- 現在の管理画面が使いにくい
- サポートや機能が充実したサービスへ変更したい
ドメインの更新料金を安くしたい
ドメインは、同じ種類でも管理会社によって更新料金が異なります。
特に、Webサイトを長期間運営する場合、毎年発生するドメインの更新料金も重要です。
そのため、現在よりも更新料金の安いサービスへ移管することがあります。
複数のドメインをまとめて管理したい
複数のサービスでドメインを取得していると、
- 更新日が分からなくなる
- ログイン先が複数になる
- 支払い方法がバラバラになる
など、管理が複雑になることがあります。
このような場合も、ドメイン管理を1つのサービスにまとめて移管すると、管理しやすくなります。
レンタルサーバーと同じ会社で管理したい
ドメインとレンタルサーバーを同じ会社へまとめる方法もあります。
例えば、エックスサーバーを利用している場合に、他社で取得したドメインをXServerドメインへ移管するといったケースです。
必ずしも同じ会社へまとめる必要はありません。
ですが、管理画面や支払い先を減らしたい場合には、同じ会社にまとめておくと便利です。
ドメイン移管に必要なAuthCodeとは?
ドメインを移管するときによく出てくるのがAuthCode(オースコード)です。
「認証コード」「AuthInfo」「Authorization Code」などと呼ばれることもあります。
AuthCodeは、簡単にいうと第三者による不正なドメイン移管を防ぐための認証コードです。
ドメイン移管を行う場合、移管先のサービスでAuthCodeの入力を求められることがあります。
AuthCodeが必要なドメインを移管する場合には、現在ドメインを管理しているサービスから取得できます。
AuthCodeはどこで取得する?
AuthCodeの取得方法は、利用しているドメイン管理サービスによって異なります。
一般的には、以下のような方法で取得できます。
- ドメイン管理画面で確認する
- 管理画面から発行する
- 登録メールアドレスへ送信する
- サポートへ申請する
移管元サービスの管理画面で、
✔ AuthCode
✔ 認証コード
✔ AuthInfo
✔ 他社への移管
などの項目を確認してみましょう。
管理画面上で確認できることも多いですが、分からなければサービスの運営元に問い合わせてみましょう。
第三者へ不用意に知らせないよう注意してください。
移管ロックとは?
ドメインには、不正な移管を防止するための移管ロックが設定されていることがあります。
「トランスファーロック」「レジストラロック」などと呼ばれることもあります。
移管ロックが有効な状態では、他社へのドメイン移管を行えない場合があります。
移管が完了した後は、不正な移管を防ぐために再び移管ロックを有効にしておくと安心です。
ドメインを移管できないケース
ドメインを所有していれば、いつでも必ず移管できるわけではありません。
ドメインの種類や管理会社によって条件は異なりますが、主に以下のような場合には移管できないことがあります。
- ドメインに移管ロックが設定されている
- AuthCodeが間違っている
- 取得したばかりのドメインである
- 前回の移管から一定期間が経過していない
- 登録者情報を変更した直後である
- ドメインの有効期限が迫っている
- 移管に必要な確認手続きが完了していない
- 紛争などにより移管が制限されている
移管エラーが出る場合は、その内容を確認し問題を解決していきましょう。
取得から60日以内は移管できない場合がある
.comや.netなど、ICANNの移管ポリシーが適用されるドメインでは、新規登録から60日以内の場合、移管を拒否されることがあります。
また、前回のドメイン移管から60日以内の場合も同様です。
取得したばかりのドメインをすぐ別会社へ移したい場合には注意しましょう。
登録者情報を変更すると移管できなくなる場合がある
ドメインの登録者名やメールアドレスなどを変更すると、一定期間、他のレジストラへの移管がロックされることがあります。
移管を予定している場合には、登録者情報を変更する前に移管手続きを行った方が良い場合もあります。
利用しているサービスによって扱いが異なるため、変更前に確認してください。
有効期限が近い場合も注意
移管先のサービスによっては、ドメインの有効期限まで一定の日数が残っていないと移管を受け付けていない場合があります。
例えば、サービスによって、
✔ 有効期限まで15日以上
✔ 有効期限まで31日以上
などの条件が設定されていることがあります。
期限に余裕があるうちに手続きを行う方が安全です。
JPドメインも移管できる?
.jpや.co.jpなどのJPドメインも、管理する事業者を変更できます。
JPRSでは、ドメインを管理する指定事業者を別の会社へ変更する手続きを「管理指定事業者の変更」と呼んでいます。
現在はJPドメインの指定事業者変更でも認証コードが利用されています。
ただし、.comや.netなどのgTLDとJPドメインでは、手続きや条件が異なる場合もあります。
ドメイン移管にかかる費用は?
ドメイン移管にかかる料金は、移管先のサービスとドメインの種類によって異なります。
無料で移管できるケースもあれば、移管料金が必要になるケースもあります。
また、移管料金の中に契約期間の更新が含まれるドメインもあります。
そのため、移管先を選ぶ場合には、
- 移管料金
- 移管後の更新料金
- 自動更新時の料金
まで確認しておきましょう。
ドメインを長く利用する場合は、更新料金も確認しておきましょう。
ドメイン取得・管理サービスを比較したい方は、以下のページも参考にしてください。
→ ドメイン取得サービスを比較する
ドメイン移管の手順
実際の操作方法はサービスによって異なりますが、一般的なドメイン移管は以下の流れで行います。
- 移管先のドメイン管理サービスを決める
- ドメインが移管できる状態か確認する
- 移管ロックを解除する
- AuthCodeを取得する
- 移管先サービスから申し込む
- 必要な承認手続きを行う
- 移管完了後の設定を確認する
順番に見ていきましょう。
STEP1:移管先のドメイン管理サービスを決める
まずは、どのサービスへドメインを移すのか決めます。
移管料金だけでなく、以下のような点も確認した上で移管先サービスを決めましょう。
- 更新料金
- 管理画面の使いやすさ
- 自動更新への対応
- サポート
- 利用したいドメインへの対応
STEP2:ドメインが移管できる状態か確認する
移管申請の前に、対象のドメインが移管できる状態か確認します。
特に、以下のような点をしっかりと確認しておきましょう。
- 取得したばかりではないか
- 前回の移管から十分な期間が経っているか
- 有効期限が迫っていないか
- 登録情報を変更した直後ではないか
STEP3:移管ロックを解除する
もし移管ロックが設定されている場合には、解除します。
解除は、現時点でのドメイン管理サービスの管理画面上で行います。
管理画面上から自分で解除できるサービスもあれば、サポートへの手続きが必要になる場合もあります。
STEP4:AuthCodeを取得する
次に、現在のドメイン管理サービスからAuthCodeを取得します。
取得したAuthCodeは、移管先サービスでの申請時に使用します。
入力ミスがあると移管できないため、コピー&ペーストなどを利用して正確に入力しましょう。
STEP5:移管先サービスから申し込む
移管先のサービスで、移管したいドメイン名を入力します。
その後、AuthCodeなど必要な情報を入力して移管申請を行います。
移管料金が必要な場合には、この段階で支払い手続きを行うこともあります。
STEP6:必要な承認手続きを行う
移管を申し込むと、移管元または移管先から確認メールが届く場合があります。
メールの内容を確認し、承認が必要な場合には期限内に手続きを行います。
移管中はドメインの登録メールアドレスやサービスから届くメールを確認しておきましょう。
STEP7:移管完了後の設定を確認する
移管が完了したら、新しいドメイン管理サービスへログインして対象のドメインが表示されているか確認します。
さらに、以下のような点も確認しましょう。
- 有効期限
- ネームサーバー
- DNS設定
- 自動更新
- 支払い方法
- 登録者情報
特に自動更新を利用する場合には、移管先でも改めて設定状況を確認しておくと安心です。
ドメイン移管でWebサイトやメールは止まる?
ドメイン移管作業では、通常はWebサイトやメールが止まることはないです。
ドメインの管理会社を変更しても、現在使用しているネームサーバーやDNS設定が正しく維持されていれば、そのまま利用できます。
ただし、
- ネームサーバーも同時に変更した
- DNSレコードが引き継がれていない
- メール用のMXレコードが消えた
などの場合には、Webサイトやメールへ影響が出る可能性があります。
特に会社のメールを利用しているドメインでは、現在のDNSレコードを事前に確認しておきましょう。
ドメイン移管に失敗する場合に確認すること
移管を申し込んでも、申請が受け付けられなかったり途中で失敗したりすることがあります。
その場合には、まず以下を確認してみましょう。
- AuthCodeが正しいか
- 移管ロックが解除されているか
- 移管できない期間に該当していないか
- ドメインの有効期限に余裕があるか
- 承認メールへの対応を忘れていないか
- 登録情報に問題がないか
特に多いのが、AuthCodeの入力ミスと移管ロックの解除忘れです。
移管先から不受理の理由が案内されている場合には、その内容を確認してから再申請しましょう。
ドメイン移管前に確認しておきたいこと
ドメイン移管を始める前に、以下を確認しておくとスムーズです。
- 移管先が対象ドメインに対応している
- 移管料金と更新料金を確認した
- 有効期限まで余裕がある
- 移管ロックを解除できる状態になっている
- AuthCodeを取得できる
- 登録メールアドレスでメールを受信できる
- 現在のネームサーバー・DNS設定を確認した
ドメインはWebサイトやメールを利用するための重要なものです。
「料金が安いから」という理由だけで急いで移管せず、移管条件や移管後の管理方法まで確認してから手続きを行いましょう。
ドメイン移管についてよくある質問
最後に
今回は、ドメイン移管の仕組みや手順、AuthCode(オースコード)、費用、注意点について解説しました。
ドメイン移管は、現在使っているドメイン名を変えずに、ドメインの管理サービスだけを変更する手続きです。
基本的には、次のような流れで移管を行います。
↓
移管ロックを解除
↓
AuthCodeを取得
↓
移管先から申請
↓
必要な承認手続き
↓
移管完了後の設定を確認
特に、AuthCode、移管ロック、有効期限は、移管前に確認しておきたいポイントです。
また、.comなどのgTLDと.jpなどのJPドメインでは、移管条件や手続きが異なる場合があります。
移管を申し込む前に、現在の管理会社と移管先サービスの両方で条件を確認してから手続きを行いましょう。
















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